『ゆるゆり』 第七話「くり済ませり」


「「「アッカリ~ン!」」」
「は~い! ゆる、あ、きゃあっ!」

 

(ごちん。)

「いたた……、ごめんなさい。カ、カメラさん大丈夫ですか?」

(こくり。)

「ゆ……、ゆるゆ


 途中で転んで、尺が足りずに尻切れトンボ(2回目)でしたね。
 あかりの不幸のバリエーションは尽きることを知りません。

 

 

 クリスマスを来週に控えたゆるゆりワールド。
 浮かれに浮かれている歳納京子さん(サンタコス)、「クリスマス当日、カップルごっこしようぜ! 二人一組になって、デートをするのだ!」と特別イベントを持ち込みました。

 参加するのは、ごらく部&生徒会の計8人。
 京子さん、全員集合の生徒会室にて「抽選ボックス」を取り出します。あ、第二話で「めだちたgirl」として使われてた箱ですね。まだあったんだ。
 この箱からくじを引き、書いてある番号でカップル成立です。


 俄かに熱気を帯びる生徒会室。

京子(ちなつちゃん来い、ちなつちゃん来い、ちなつちゃん来い……!)
ちなつ(結衣先輩とカップルになりますように……!)
櫻子(向日葵以外、向日葵以外……!)
向日葵(櫻子以外、櫻子以外……!)
綾乃(ま、まあ、当たっちゃったらしょうがないものね、歳納京子でも……)
千歳(綾乃ちゃんと歳納さんが、カップルになりますように……(鼻血))
結衣(なんか、すごい熱気……)
あかり(あかりだけ番号が書いてないとかだったらどうしよう……)

 運命の、瞬間です。

 


結衣「どうしたら、いいのかな……」
綾乃「さあ……」

 公園のベンチに並んで座る船見結衣&杉浦綾乃ペア。
 二人の間には、びみょうな空間が空いてます。お互いに京子を通じてしか喋ったことがないため、間合いを計りかねてるんですね。ツッコミ役同士なので噛みあいませんし。

 結衣が「ひょっとして、カップルになりたい相手がいた?」と話しかけるも、綾乃は赤くなってはぐらかすのみ。

 どうも会話が続きません。
 流れるのは沈黙のみ。
 沈黙のみ。
 沈黙のみ。


結衣&綾乃((……きまずい…………))

 

 

 映画館の前に並び立つ歳納京子&吉川ちなつペア。
 ハイテンションな京子に連れられて、「魔女っ娘ミラクるん」の劇場版を見る予定らしいですね。前回の「カレーに豆乳」事件があるので、ちなつ的には全く良い印象ないみたいですが。
 彼女は結衣先輩とデートしたかったはずなので、京子は最悪のパターンですね。ご愁傷さまです。

 

 喫茶店内にて向かい合う赤座あかり&池田千歳ペア。
 あんまり接点のない先輩相手にちょっと緊張気味なあかりに、千歳は「この間のティッシュのお礼」にと、風呂敷包みを渡します。
 特に事件の起こりそうにないコンビですね。なごやか。

 

 ファミレスでメニューを睨む大室櫻子&古谷向日葵ペア。
 櫻子の希望はあかりで、向日葵の希望はちなつちゃんだったそうですが、なんやかんやで今日も仲良しな二人です。
 うん、鉄板ですな。

 


 まだベンチにいる結衣と綾乃。
 共通の友人の話題なんか出しつつ会話の糸口を探るも、どうもうまいこといかずに沈黙。
 沈黙。
 沈黙。


結衣&綾乃((……なに、この空気…………))

 

 

 映画を観る京子とちなつ。
 ちなつちゃん、嫌がってた割に真剣に観てますね。意外に面白かったか。
 そんなちなつとスキンシップを計ろうと画策する京子さんですが、ちなつの無意識による危機回避能力ですべて空振りに終わります。残念。

 

 喫茶店でお茶してるあかりと千歳。
 千歳が暮れた包みを開けてみると、中にはたくあんが入っていました。
 意外過ぎる贈り物に動揺するあかりですが、千歳の柔らかな笑顔に(なんだかおばあちゃんみたいな人だなあ……)と好印象。
「次はあんみつでも食べに行きませんか?」と提案し、「ええなあ」と千歳も乗ってきます。

 ……あかりの安住の地はここにあるのでは。

 

 ファミレスでランチ中の櫻子と向日葵。
 ぶうたれながら食事する櫻子を宥める向日葵という、やっぱり鉄板な流れです。
「せっかくのクリスマスだからもっと新鮮なドキドキがほしい」と駄々る櫻子ですが、ドレッシングを求めて揺れる向日葵のおっぱいに堪忍袋の緒が切れます。

「おっぱい禁止!!」と主張してますが、ファミレスでそんな大声出しつつセクハラしてるのは十分に刺激的ですから。主に社会的に。

 


 公園に蔓延る恋人たちを眺めつつ、沈黙を噛み締める結衣と綾乃。

綾乃「………………」
結衣「………………」
綾乃「……どうしよう東照宮……………」
結衣「ぶっ」
綾乃「…………………」
結衣「…………………」


結衣&綾乃((……本当にどうしよう…………))

 


 映画を楽しんだ京子とちなつ。次はゲーセンめぐりです。ちなつちゃん、完全に京子の趣味に付き合わされてますね。ドンマイ。

 しかも、連れて来といておいてけぼりです。
 しかし。不機嫌なちなつの前に、「ねこくらげ」のぬいぐるみを持った京子が現れます。さっき、ちなつが欲しそうに見ていたのを覚えていたのです。おお、男前ですね。


 次の店に向かう途上で、京子が不意に立ち止まる京子。いつになく普通な表情で、愛しのちなつに問いかけるのです。
手、つないでいい?」と。

 数秒考えたちなつは、「今日だけですよ」と了承します。

 クリスマス限定の、ちなつの手の感触。

 

 あんみつを食べるあかりと千歳。塩辛いたくあんと甘いあんみつのコラボレーションに舌が感動してますが、良い子は店に持ち込みしちゃダメですよ。というか、悪い子もダメですよ。

 他のカップルの様子を予想する二人。
 千歳は「綾乃ちゃんは、歳納さんとカップルになれなかったから、へこんでんねやろな」と想像しますが、

綾乃「あなた、いつも京子の側にいるから、京子の残り香がするわ……」
結衣「綾乃……」
綾乃「もっと、嗅がせて……」
結衣「いいよ……」

千歳「以外とアリやなぁ……」

 千歳の妄想は「綾乃×京子」限定じゃなかったみたいです。いつもは受けな綾乃が攻めてますよ。

 

「向日葵のおっぱいのせいで最悪のクリスマスだよ」と訳の分からない怒り方をしている櫻子さん。苦手なニンジンを向日葵に食べてもらいます。「あーん」です。
 対する向日葵は、ピーマンを櫻子の口へ。

 女子中学生による超・仲睦まじい姿を見せつけられた店内から好機の視線が注がれてしまい、

向日葵「櫻子のバカ!(ぱこーん!)」
櫻子「痛っ!? ……なぜだ…………」

 

 冒頭からまったく動きのないお二人。
 お互いの相方・歳納京子と池田千歳の話題でなんとか場をつなぎます。ツッコミ担当同士、共感が生まれる部分を見つけてちょっとだけ仲良くなれました。

 そこに帰って来た、京子&ちなつペアとあかり&千歳ペア、そして櫻子&向日葵ペア。
 数時間だけ離れていた相棒の姿を見て、感じるところがある結衣と綾乃です。

綾乃「なんて言うか、やっぱり千歳を見るとホッとするわ……」
結衣「ああ……。なんとなく、分かる」
綾乃「私たち、あの子たちがいないとダメね」
結衣「そうだね」


 ふたりとも、良い友達を持ちましたね。
 そして、長い沈黙をよく耐え抜きましたね。

 

 


 年が明けて、新年。

 ~赤座家のお正月~
 着物を着て、親戚にご挨拶して、お年玉をもらっておせちを運んでと充実してるあかりですが、うん、なんて言うか、普通ですね。
この光景をアニメーションにする意味があるのだろうか?」と感じさせるくらいに何の変哲もないお正月風景です。
 流石、「特徴がないのが特徴」こと赤座あかり。

 しかし、ちなつから届いた手書きの年賀状を見て白目剥いてフリーズしました。前回判明した通り、ちなつの描く絵は猟奇的ですからね。
「うさぎだよー」と注釈してあるものの、「神に背いて何らかの神罰を受けたモンスター」にしか見えません。
 今年もガンバレ、主人公。頼む。

 

 ~吉川家のお正月~
 ちなつのお姉ちゃんは、あかりのお姉ちゃんと一緒に初詣に出かけるそうです。仲良かったんですね。
 ……あかりのお姉ちゃんと言えば、第一話で戦慄の自室が明らかになった謎のキャラクターですよね。ちなつの姉と共に、未だそのキャラデザは闇に包まれています。なんだこのラスボス感。


 去年の出来事を思い返すちなつ。
 結衣先輩と出会い、結衣先輩に(おでこに)キスしてもらい、上々の一年でしたね。あかりの唇を奪ったことは記憶にないのでしょうか。

 郵便受けには、年賀状がどっさり。
 結衣先輩は年賀状もクールです。そして、「郵便事故」の札が付いた一通の葉書。裏返してみると、可愛らしいウサギの絵の上にクッキリとタイヤの跡が付いちゃってます。
 原作では「インクがかすれてる」という、彼女の存在感を絡めたネタでしたが、もっといたたまれない事態になってますね。
 あ、特に「誰からの」とは言いません。察してあげて。


 ~船見家のお正月~
 大人が酒盛りをする間、二階でまりちゃんと遊んでいる結衣。「下から食べ物も立ってくるけど、何がいい?」と問いかける結衣に、まりちゃんは「うに!」と即答です。グルメな幼女・まりちゃんです。
 あ、ちなみに、原作ではこのシーンがまりちゃんの初登場です。


 うにの軍艦巻きを頬張るまりちゃん。

結衣「うまいか?」
まり「うめぇ! 大きくなったらうにになる!

 と元気に答えますが、子どもって発想が自由すぎますよね。将来の夢を聞くと「消防車」とか普通に言いますもんね。

 

 ~歳納家のお正月~
 コタツでぐーすか眠る歳納京子。

母「京子ー、おせち」
京子(ぐーぐー)
母「年賀状来てるわよー」
京子(ぐーぐー)
母「京子ー、お年玉」
京子(――――カッ(覚醒)!!)

 

 ~赤座家のお正月(その2)~
 未だに白目で固まっているあかり。
 そのお団子に割りばしを刺して遊ぶ親戚の子どもたち。

 ……今年もガンバレ、あかり。頼む。

 


 ゆるゆりメンバーがクリスマスを楽しむと、こんな結果になりました。
 どのコンビも面白かったですが、結衣と綾乃が作り出すびみょうな空気が形容し難い魅力を醸し出していましたね。

 ちなみに、ヒダマルの前回のクリスマスは、なんか気がついたら26日でした。別に泣いてないですよ。


 次回、「エイプリルフール」。
 急に三ヶ月が過ぎましたね。セオリー的にはバレンタインとか挟むのでは。