『わかばガール』 第十一話「堕落人間製造機械」


 二学期も終わり、明日から冬休み。
 普通のJKはウキウキ気分なはずですが、若葉ちゃんは「はあ……」とため息。死んだ魚の目に映った八日目のセミみたいな表情です。

 第十一話までくれば、若葉ちゃんの思考回路はお見通し。そう、彼女は冬休みだからこそ落ち込んでいるのです。
 なぜなら、「友達に会えないから」。


 寂しいと死んじゃうお嬢様の為には、冬休みにも遊びの予定を立てるしかありません。直さんの音頭で、初詣に行こうという話になりました。

若葉「初詣と言うのは、もしかしてお正月に、神社にお参りに行くという……?」

 若葉ちゃん、初初詣です。

 


 大晦日の、時田家。

「お邪魔するっす~……」
「うう~、寒かった……」

 寒空の下を歩いてきたのでしょうか、凍えた真魚と直の2人が訪問しました。続いて若葉ちゃんも到着しましたが、なんでしょう、彼女の両腕には四角い風呂敷包が。

若葉「姉と母が、今晩私がお世話になるお礼にと……。つまらないものですが

 ズッシリ重い風呂敷を解くと、入っていたのは重箱。
 みんなで中身をチェックしてみましょう。


若葉「キャビアの前菜と、」

 おお、セレブん家のおせち料理ですね。かなり豪華ですよ。

若葉「トリュフのおつまみと、」

 おお、大人のことも考えてくれてます。これは酒が進みそうですね。ありがたい。

若葉「それと……」

 ぴかーっ。
 きらきらーっ。

真魚「これってまさか……」
萌子「これはダメー!」
直「越後屋かっ!!」

 お約束の「お饅頭」が入ってましたとさ。

 


 小橋家のお約束を味わったご一行。萌子ちゃんの部屋でコタツに入り、キャビアなる食べ物をつまみます。贅沢なJKです。

 けれど、お嬢様の興味はキャビア<コタツ。

萌子「もしかして若葉ちゃん、コタツ知らないの?」
直「まさか。流石にそれは無いだろ」
若葉「その、噂には何度か聞いたことがあります」
萌子「噂って……」

「なんでも、人の全ての意欲を奪って行く、悪魔の発明だとか、堕落人間製造機械だとか……!!」

 あながち間違ってなかったり……!!

 


若葉「ぬくもりますわ~……」

 すぐに適応(洗脳?)する若葉ちゃん。すっかりコタツムリです。「コタツの中での、足のベストポジションの奪い合い」すら楽しんでます。

若葉「コタツってとても素晴らしいですわ。なのでもし良かったら、コレで譲って頂けたら……

 ぴかーっ。
 きらきらーっ。

萌子「だからそれはダメー!」

 

 

 今日は外泊許可が下りている若葉ちゃんですが、これからも、みんなと一緒なら遊びに出かけて良いと言われているそうな。来年は、もっと沢山遊べますね。


 コタツで寝ていた腐ギャル2人を残酷な手法で叩き起こし(モエたん容赦ねぇ)、5分遅れのカウントダウン&ハッピーニューイヤー!
 そして、夏に遊んだ神社へ初詣です。

真魚「さぁ、願い事を叶えてもらうためにも少し奮発するっすかね~」
直「現金だな…。そういうのは神様が見ているって言うぞ?」
萌子「そうだよ? あんまり奮発しすぎッ(驚)、……ないようにねっ(若葉ちゃんをセーブ)」
若葉「はあ(札束)」


 せーの、で一緒に口にした、初詣の願い事。
 1月1日、澄んだ深夜の星空に。

「「「「今年も4人で楽しく過ごせますように」」」」

 少女たちの願いが、響いて溶けて行きました。

 


 その後の小橋家では。

 コタツの魅力に憑りつかれ、堕落人間・コタツムリへと変貌した姉と母を、若葉ちゃんは救うことが出来るのか。
 時田家からの文化侵略を受けた小橋一家の運命や、如何にっ。

 


 夏祭りに続いて、アニメオリジナル回でした。
 若葉ちゃんの外泊が許されたのは、頼りになる親友がいるのみならず、彼女自身の成長を認められた証でしょう。

 今年は、どんな一年になるのでしょうか。
 ヒダマルは、健康だったらそれで満足です。