みなさま、こんにちは。
地域密着型ヒダマルです。
前回に引き続き「育児な話」ですが、子どもというヤツは不確定要素の塊、日々いろんなネタを提供してくれるのです。ネタに困ってるわけではないのですすなわち(接続詞を倒置する暴挙)。
今回はなんと、四歳児と議論した話。アンパンパンポップコーン事件を彷彿とさせる対立構造。
これは、三十歳児ヒダマルおじさんと、四歳児甥っ子ちゃんの間に起きた、大論争の記録である……。
おねだり甥っ子ちゃん。
……事件は、行きつけのイオンにて起こった。
その日、ヒダマルは甥っ子ちゃんの世話を任され、イオンに遊びに来ていた。ゲーセンで遊んだ。
ちんちくりん仮面ライダーに変身したり、
仮面ライダーやウルトラマンのメダルゲームもやった。
ガチャガチャ回して出てきたメダルでゲームができるんですよこれ。そして、ゲームに勝てば備え付けの200円のレアガチャガチャを回す権利がもらえるんですよ。
なにか良いように振り回されてる気がするけど、まぁまぁ面白いのでちょっとハマってます。大人がハマりますコレ。
さて、夕方も近づいてきたしそろそろ帰ろうかという時間。
最後にお菓子を買って、食べて帰ることにします。最近のパターンはだいたいこれです。チョコエッグ買ったり。
……はい!
ということで「オマケな話」をここで開催する!
今回の商品はこちらだぁ!
ラブライブウエハース! 定番の値引きシール付き!
このふたつを開けていこうとおもいm
「いっこちょうだい?」
は?
「ひだまる、おかしふたつあるけん、いっこおいっこちゃんたべていい?」
むぅ。
まぁ。
いいか。
甥っ子ちゃんのオマケ付きお菓子はラムネ一個だったし。晩御飯への影響もなかろう。食べてよろしい。
「かーどもちょうだい?」
あぁ!?
いや、カードはいかん! 中に入ってるラブライブカードはヒダマルのものだ! それはやらん!
「なんで~?」
それはヒダマルのお菓子やけん!
「え~?」
え~じゃない! やらん!
「……ひだまる、このおんなのこすきと?」
叔父の強硬姿勢に違和感を抱く四歳児。ドストレートに聞いてくる四歳児。つぶらな瞳の四歳児。
「……うん! 好きと! ヒダマルはかわいいのが好きなと!」
ヒダマルおじさん、英断の瞬間。
そう、趣味を隠す必要はないのだ。これが世界だと魅せつけるのだ。人の趣味はなぁ人それぞれでいんだよ。ヒダマルはかわいい女の子が好きだわりぃか。
遅かれ早かれ気付くだろうさ、この歳になっても毎週真剣にプリキュア観てる成人男性は少数派だという事実にな……。
粛清の危機。
だけん、やらん! 甥っ子ちゃんは玩具買ったやろ!? お菓子は食べてもいいけどオマケはヒダマルの!
「ひだまるふたつもかっとうやん」
値段的にはほぼ同じなの!
あなたは格安ライドウォッチを手に入れたやろ!? いい買い物したやろ!? あなたはあなたの玩具があるんやきカードはやらん!
なかなか軟化しないヒダマルの態度、しかし甥っ子ちゃんも諦めません。 なんとかして中身のオマケをかっぱらおうとしています。
「ん~、じゃあ~、」
四歳児の発想力で、解決策をひねり出そうとする甥っ子ちゃん。
おう、考えろ考えろ。なんでも来い。せいぜいヒダマルを揺さぶるような熱い意見を投げるがいいさ。
言っておくが、ヒダマルは頑固だぞ。理論武装も完璧だ。こちらは保育士、あなたは幼児。どこから攻撃されてもカードを渡すことはないだろう。
年の差26歳の勝負だろうと容赦はしない、完膚なきまでに論破してやるのがせめてもの情けだと知れ。
人間の戦いは意見の戦い、貴様如きの理論などヒダマルおじさんが捻じ伏せてk
「かわいくないのがでたら~、ちょうだい?」
ちょっ
おまっ
ばっ
無知ってのは恐ろしいな!?
「かわいくないのがでたら」!?
ラブライブウエハースから、「か わ い く な い のがでたら」!?
ラブライブ信者に聞かれたら粛正されっぞ!?
想定外の発想が飛び出したことでぐらんぐらん揺さぶられましたが、いかん、気を確かに持って反論しなければいけない。現実を正しく伝えることは教育者の使命ではないか。
しかしヒダマルもオタクの端くれ、多少熱を持つのは許してほしい。これもまた正しき現実なのだから。
あのね、かわいい子しか出らんと!!
み~んなかわいいと!!
見てん!? お菓子を見てん!? みんなかわいいやろ!?
値引きシール剥がしちゃっか!? いや剥がれんなコレ!?
ちゃりーん。
…………あのね、あそこに座っとうお姉ちゃんがお金を落としたきね? 見える? あれね? あのお金をね、拾ってあげてくれる? 「落ちてますよ」ってゆってね? いい? 行ってくれる? ありがとう。
(お金を拾いに行く甥っ子ちゃん)
(お金を渡す甥っ子ちゃん)
(照れながら帰ってくる甥っ子ちゃん)
よし!
いいことした! えらい! ありがとう!
…………。
……でね!?
あのね、例えば甥っ子ちゃんね、ウルトラマンとか仮面ライダーのメダル持っちょうやろ!? ほら、見てん!?
それね、み~んなカッコイイやろ!? カッコわるいやつおらんやろ!?
それと同じ!!
このお菓子からはかわいい子しか出てこんと!!
やき、やらんと!!
わかった!?
戦いの後に。
結局、甥っ子ちゃんには折れてもらいました。
その代わり、「帰ったら他のかわいいカードをやるき。二枚あるのがあるき。それをあげる。でもこの中のカードはやらん」と取引が成立。ダブってるのあるもんね。真姫ちゃんをあげようとおもう。
……ただ、その後犬さんの散歩に行き、帰りにまたコンビニ寄ってお年玉使ってひとりで買い物したらかなり満足したみたいで、かわいいカードは「いらない」と言ってました。
あ、出てきたのはこちらの二枚!
おいおいおいなんだこのセクシーさは。
甥っ子ちゃんに奪われるところだったぜ、あぶねぇあぶねぇ……。咄嗟の交渉力は身を助けるな……。
まとめ。
意地悪してるわけじゃないですよ。
ヒダマルの名誉のために言っとくと、甥っ子ちゃんと天秤にかければラブライブカードの一枚や二枚どうだっていい。
しかし彼ももう四歳、ていうかもうすぐ五歳、「自分の物は自分の物、相手の物は相手の物」という常識を伝えておく必要があるのです。「自他の境界」を実地で学ぶのです。
そのため、ありとあらゆるワガママはスパーンと切って捨てます。それはもう容赦なくスパッと。「それはヒダマルのやき、やられんよ」と。
そういう社会規範を伝えていくのがヒダマルの役割だろうなと思っております。
ということで、一月二記事目の「ここだけの話」でしたとさ! ギリギリになってすみません!