ヒダマルのアニメ日記。

アニオタ・元保育士・隠れアスペルガーと、三拍子揃ったヒダマルがお送りするアニメ感想ブログ。アニメ関連の雑記や分析なんかもチラホラ。毎日午後8時に更新予定です。

『ゆるゆり』 第十一話「わたしたちのごらく部」


 元気に走る、小さな女の子が3人。
 最後尾にいた金髪の少女・京子が転び、涙ぐみます。

 赤髪の少女・あかりが変身した「はっぱ仮面」の「痛いの痛いの飛んでいけ~」により、笑顔が戻る京子。黒髪の少女・結衣が手を貸し、立ち上がります。
 けれど、彼女の両手には赤い擦り傷が。

 京子の手を、無言で「ぺろっ」と舐める結衣。「こんなの舐めればすぐ治る」と励まします。
 結衣のまっすぐな瞳と、赤く染まった京子の頬……

 

あかり(現在)「あの……。今日のタイトルコールは……?」


 いよいよ、唯一の見せ場を奪われた主人公。
 本編に、活躍の場は、あるはずだ。

 

 

 


 部室にて、あかり達の昔のアルバムを眺める4人。ちなつは結衣先輩の幼少時代に興奮気味です。
 それで、タイトルコールを省いて幼少時代のカットが流れた訳ですね。

 あかりが「これ、喧嘩した時の?」と目に留めたのは、1枚の写真。3人で遊んでいる時に、知らない子が絡んで来たことがあるのだとか。

 さあ、過去編に突入です。

 

 


 公園で遊ぶ、3人の少女。

結衣「今日は何して遊ぶ?」
あかり「はい、結衣隊長! あかり、ブランコがいいですっ!」
京子「私……、すべり台がいい……」

 ……ちょっ、待ってください。ちょっと。カメラ止めて。
 序盤からそうでしたが、なんか、京子のキャラ今と違くないですか……? あと、結衣とあかりが、やたら活発なんですが……?
 人って、こんな変わるもんだっけ……

 

 

 ま、人格形成の謎は置いといて。
 渾身の意思を以てして、置いといて。

「間を取ってジャングルジムだ!」という不思議な結論を出した結衣隊長に、「ちょっと待ちなさいよ!」と敵意ある声が掛けられます。

「ここはチーの縄張りなんだから! 勝手に遊んじゃダメ!」

 そう言い張るのは、ピンクの髪の女の子です。はて、どこかで見たことがあるような。


 ヤクザみたいな反社会的論調で縄張りを主張するチーですが、結衣のリーダーシップと数の論理には敵いません。
 そこで、一番弱そうな京子を呼びつけて、人質にとる作戦に出ました。黒いぜ、チー。

チー「ほっぺた丸めてお饅頭にしちゃおうかなぁ。それともちょんまげにしちゃおうかなぁ?

 怯える京子を盾に脅迫するチー。涙ながら、結衣に助けを求める京子。
 神をも恐れぬ極悪人・チーに、「必殺・結衣キック」が炸裂します。結局暴力!


 己の不利を悟ったチーは、公園の蛇口を全開に。水を操って、結衣たちへ属性魔法全体攻撃を仕掛けます。
 状況を打破すべく、主人公・あかりが取った行動は、

 

あかり変身! イジメイケナインジャー!


 …。
 ……。

チー「…………ださっ」

 

 センスの無さに、思わず戦意喪失。
 その隙を逃さず、結衣隊長が「菌タッチ」です。「今バリアしてましたー!」「バリアも貫通する菌だもーん」と、幼さバリバリな言葉の応酬。


 互いが相容れぬことを理解した2人は、鼻をつまみ合って喧嘩します。京子を守りつつ、勝負の行方を見守るあかり。

 状況は1対1、いよいよ勝敗が決します。

 果たして、正義は誰の手に――!

 

 その時。
 チーの母親(?)が、彼女を呼びに来ました。「今日はこれくらいにしてあげる」と言い残し、渋々去って行くチー。

 直後に京子の母も来て、写真を撮ってもらったのが、この1枚なのでした……

 

 

 

 


 時は戻って、現在のごらく部。

ちなつ「それにしても、京子先輩が泣き虫とかありえないんですけど。キャラ作ってたんじゃないですか?」
京子「し、失礼な」

ちなつ「あかりちゃんは何? はっぱ仮面とか、面白いと思ってやってるの?」
あかり「ええっ!?」

ちなつ「結衣先輩って、結構やんちゃだったんですね! でも、正義感が強くてステキです~!!」
京子「なんだよ~、結衣だけオールオッケーかよ~……。キスするぞ、ねちっこいの……」


 ちなつの無情な寸評が吹き荒れる部室内。京子ですらちょっと押されていますよ。

 

ちなつ「それにしても許せません、その悪ガキ! 目の前にいたら、ぶっとばしてやりたいです!」

 鼻息荒いちなつですが、その時あかりが、決定的な発見をします。してしまいます。
 幼い3人が並ぶ写真の中、その背後に、謎の少女・「チー」の姿も写り込んでいたのですっ……!

「ちなつ」と「チー」を見比べるあかり。

「きっと今でも問題児ですよ。どうしようもない我儘で、底意地が悪くて、腹黒に決まってます!」と「チー」を貶めるちなつ。


あかり(あかりは何も見なかった……。見なかった……)

 

 もやもやした何がしかを胸に潜めつつ、アルバムを閉じるあかりなのでした。

 

 

 

 

 


「寝そべりつつ漫画読みつつポテチつまみつつ」な京子に、ため息をつく結衣とちなつ。昔と比べ、彼女の変貌ぶりに呆れているのです。

ちなつ「やっぱり京子先輩は、昔の方が良いような気がします」
結衣「だね。なんせ昔は、京子よりもあかりの方が目立つ子どもだったぐらいだし」
あかり「(はッ!)絶対昔の方が良いよ! 京子ちゃん!」
京子(本気の目だ……)

 

「昔の京子推し」の立場を崩さない仲間たちを見て、堪忍袋の緒が切れる京子です。

京子「なんだよもー、結衣のバカー! ちなつちゃん好き! あと、アッカリ~ン!!」

 意味不明な捨て台詞を残し、部室を去ってしまいました。

 

 


 書類を睨みながら廊下を歩く、生徒会副会長・杉浦綾乃。
 そんな彼女に、すれ違いざまに声が掛けられます。

ちゃんと前を向いて歩かないと危ないよ、綾乃ちゃん

 親切かつ丁寧な言葉に、「そうね。ありがとう、歳納京子」と素直にお礼を述べる綾乃です。人の好意に卑下も反発もせず、素直にお礼を伝えるのって気持ちが良いですよね。さわやか。
 ……む、なにか強烈な違和感が。

 

 

 放課後のごらく部。
 テストが難しかったと弱音を吐くあかりと、そんな彼女を労う京子。

京子「でも、勉強は日々の積み重ねが大切よ?

 ちなつも同じく手応えがなかったようで、

京子「二人とも、ちゃんと予習復習してる? 基本をおろそかにしちゃ駄目なのよ?

 厳しい言葉ですが、後輩の勉学を慮ってのことなのです。苦しくても、先輩として伝えるべきことは伝えなければなりません。
 それが、一歩先を歩む者としての務めでもあるのですから……!

 

 

 

 ……ちょっと待て。はいストーップ。

 

 なんだこの違和感ッ!

 

「フェルマーの最終定理は、奥が深いわね……」って京子、どうした京子。戻ってこい京子ーッ!

 痺れを切らした結衣も、あかりもちなつも、いよいよツッコみますよ。

結衣「誰だお前っ!!」
あかり&ちなつ「「誰、この人っ!?」」

 

 


 京子(?)を検分すると、後頭部に巨大なコブが出来ていました。階段で盛大に転んだのだとか。
「コブが出来た以外どうもなってないから、心配しないで」と爽やかな京子ですが、気のせいですから。すべてが変質してますから。

 頭を打って人格が変わるとか、なんて単純な構造だ……。

 

 とりあえず、頼れそうな人に相談してみることに。
 生徒会の4人に京子を見てもらいますが、愛しのとしのーきょーこーの変貌ぶりに綾乃がショックを受けるばかり。

 どうでも良いことで火花を散らす櫻子&向日葵、鼻血を流す千歳と、ブレませんよねこの人たち。

 しかし、千歳からは有用な意見がもらえました。毒を以て毒を制す、すなわちやっぱりこの場合、叩いたら治るのが基本ちゃうかな?」作戦です。


 生徒会室に偶然あった「トンカチ」「ハリセン」「バールのようなもの」を手に入れ(どうなってるんだここの生徒会)、ひとまず退散。

 

 


 しばらくの間、様子を見ることにした結衣。
 ちなつは、まともで良い人な新・京子を「特に問題はないのでは」と評しますが、結衣は複雑な様子です。
 あかりは元の京子を望みますが、「みんなの中心でいるのは、あかりちゃんであるべき」と京子に諭され「こ、このままでいいかも……」とフレキシブル。

 

 しかし。

京子「さっきから気になってたんだけど、ここって茶道部の部室よね?」

 常識的になってしまった京子は、物語の根幹に関わる事案を指摘するのです。
 ごらく部の部室として使用しているこの元・茶道部に関して、「駄目よ。そんないい加減なこと」と断じます。

京子「部室の無断占拠なんて言語道断。これは少し考えないと駄目かしら……

 

 

 


 授業中。
 真面目に授業を受ける親友を横目に、昔の彼女を思い出す結衣。「駄目よ、授業中によそ見は」と注意され、思考は途切れます。

 

 廊下を歩きながら、京子とすれ違うあかり&ちなつ。
 いつもなら隙あらばくっついてくる京子が「2人とも移動教室? 遅れないようにね」と涼やかに去って行く姿を見て、どこか寂し気なちなつ。

あかり「あかりは、ちょっと辛いかな……」
ちなつ「あかりちゃん?」
あかり「スルーされないと、私の「影が薄い」って役目すら、無くなりそうで……」

 

 図書室にて、天敵・京子と遭遇する千鶴。
 いつものように威嚇しますが、今日の歳納京子は何故か優しく、非常に常識的な対応を受けます。
 別れ際、彼女の背中から目を離せない千鶴。
 そこに双子の姉・千歳が現れ、

千鶴「姉さん。こ、怖かった……
千歳「よう分からんけど、もう怖ないで~」

 千鶴さん、ガチ泣き。

 

 生徒会室に赴いた京子。
 礼儀正しい所作で入室した彼女に、驚愕を隠せない向日葵です。

 綾乃に頭を下げ、茶道部室の無断占拠を謝罪する京子。ごらく部に関して「近いうち、何とかする」と宣言し、去って行きました。
結衣たちなら分かってくれるわ」と、爽やかに言い残して。

 

 


 京子が姿を現さなくなったごらく部。

 どこか、よそよそしい雰囲気が漂う、ごらく部。

「今のうちに、結衣先輩との距離を縮めなきゃっ!」
 ちなつの張り切った声も、何故かやせ我慢に聞こえてしまいます。


 としのーきょーこーの問題行動が無くなり、仕事がはかどる綾乃。しかし、「無理せんでもええんやで、綾乃ちゃん……?」という千歳の言葉に、不思議と涙が溢れます。

 

 

 

 


京子「ごらく部は、今日を以てお終いです」

 

 京子の宣言に、息をのむごらく部メンバー。
 部室の無断占拠は良くない。しかも、こんな実体のない部活動で。彼女の論じる滑らかな言葉に、反論すべき要素はありません。

 すべてが理に適っています。

 すべてが、「正しいこと」です。

 けれど。

 

結衣「本気……、なのか……? 京子……」

京子「ええ。 結衣なら分かってくれるよね?」

 

 笑顔で同意を求める京子。

 結衣の脳裏には、彼女と立ち上げたごらく部の思い出が去来します。

 

 

 

 

 

「今日からここは、ごらく部の部室だ!」

「堂々と無断占拠の宣言をするな」

 


「だいたい、ごらく部ってなんだよ?」

「楽しいこと!」

「わけわかんないし」

 

 

 


「せっかく中学生になったんだからさ」

 

「面白おかしいこと、いっぱいしたいじゃん?」

 

「ここは、そのための秘密基地だ!」

 

 

 

 


「作ろうぜ、結衣」

 

「私たちの、ごらく部を――!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

結衣「……そんなのやだ」

 

 


結衣「そんなの、絶対いやだ……!!」

 

 

 幼馴染で。

 親友で。

 

 そんな京子と作ったごらく部。

 思い出の詰まった、この部室で。

 結衣は、立ち上がりました。

 


「確かにお前は、迷惑ばっかりかけるし」

 

「非常識だし。自己中だし……」

 


 初めて、心を口にする結衣。

 あふれる涙を拭いもせずに、京子に詰め寄る、船見結衣。

 

「……でも! それが楽しかった!!」

 

 幼馴染で。


「何をしでかすか分からなくて、無茶な行動に付き合わされてきたけど……、楽しかった!!」

 


 親友で。

 


「私はっ……」

 


「お前のくれる「楽しい」がっ……、好きなんだよっ……!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「だから、戻って……。戻ってよ……。元に戻ってくれよっ……」


 予想していなかった結衣の言葉に、涙に、反応できない京子。そこへ、

「私もっ!」

 もう2人の仲間からも、声が掛けられます。


「私も、元の京子ちゃんが好きっ!!」
「私は……。正直、前の京子先輩は、微妙だと思う……。でも、やっぱり! そっちの方がいいですっ!!」


 あかりも、ちなつも。
 京子に戻ってきて欲しい、その想いを、彼女へ伝えます。

 幼馴染で、親友で。
 非常識で、自己中で。
 そして、元気いっぱいな歳納京子に。みんな、戻ってきて欲しいんです。

 

結衣「ごめん、京子……。そんなわけだから……!!

 

 ごらく部の、心はひとつ。

 

 

 

 

 

 

綾乃「としのーきょーこー!!」

 元気いっぱい、ごらく部に殴り込むのは杉浦綾乃。「今日こそ部室を明け渡してもらう」と意気揚々に宣言します。

 京子はというと――、


京子「その挑戦、受けたっ!!」


 売られた喧嘩はもれなく買い取ります。彼女の後頭部には、巨大なタンコブがふたつ。
 いつも通りの光景に、微笑みを隠せない結衣とちなつ……

 

 


 と、そこへ。

「アッカリ~ン!!」

 超絶ハイテンションなあかりが乱入します。
 机に仁王立ち、「さあみんな、あかりに付いて来て! そして、あの夕日に向かって走ろうっ!!」と仲間を鼓舞するあかり。

 引き気味な視線をものともせず、

あかり「目指せ全国制覇~! ごらく部日本一~! 主役はあかりだよ~!!」

 無意味に舞い狂う、赤座あかり。
 彼女の後頭部には、大きなコブがひとつ……


 ノーハドル(作戦会議ナシ)で、速やかに所定の位置へ着く京子、結衣、ちなつ、綾乃、千歳。無言で装備したるは、

トンカチ。
木刀。
ハリセン。
バールのようなもの。
木刀(2本目)。


 あかりの運命や、如何に。

 

 

 


 まさかまさかのスーパー神回でした。

 普段はクールな結衣が涙ながらに訴えかけるクライマックスは津田美波さんの演技が冴え、作画も非常に丁寧。ゆるゆり史に残る名場面だと断言できるでしょう。

『銀魂』なんか特にそうですが、「問題をどこまで真面目に捉えるか」によって、作品の雰囲気はガラッと変わるんですよね。


 次回は最終回、生徒会メンバーも全員集合で、「みんなでポカポカ合宿へ」。
 ごらく部の合宿って……、遊び倒すのか?