ヒダマルのアニメ日記。

アニオタ・元保育士・隠れアスペルガーと、三拍子揃ったヒダマルがお送りするアニメ感想ブログ。アニメ関連の雑記や分析なんかもチラホラ。毎日午後8時に更新予定です。

『だがしかし2』 第六話「ビニコンと求人情報誌と……」


「うわぁ、ほんとにコンビニ出来てんじゃん……!」

 曇り空の下、電柱に隠れてコンビニの様子をうかがうココノツ。遠藤兄妹も一緒です。時系列的には、前回の直後でしょう。

ビニコンと求人情報誌と…

ココノツ「ヤバい、よね……」
豆「ヤバいだろ……!」
サヤ「ヤバいよねぇ……」

 ヤバいっすねぇ……。
 シカダ駄菓子を再建しようと一念発起した直後に、向かいにコンビニが出来てるとか。これは相当なディシプリン(厳しい試練)です。「ココノツのディシプリン」です。

 

 とりあえず、もっと近づいてみる3人。

コ「すげぇ……。本物のコンビニだ……!」

 あの、ココノツくん?
 どうして楽しそうな表情なの? 大ピンチじゃないの?
 隣の豆くんも、ニヤニヤが抑えられません。彼らの住んでいる土地にとっては、コンビニの出現は一大イベントらしいです。花火大会の時よりワクワクしてます。

 駄菓子屋の危機とコンビニへの好奇心に葛藤していると、


「そこの君たちッ!!」


 えらく力強い声がかかりました。
 突然に現れたその男性は、

「なぜッ!」

「店の前でッ!」

「ウロチョロしているッ!!」


「他のお客様の、邪魔になるだろ……!!」

 

 スーツで、キザで、声が大きいお兄さん。
 そんな印象です。

 

 

 

男性「それとも、自動ドアの入り方も知らないのか? 呆れたものだなッ! 来たまえッ!」

 意味なくジョジョ立ちっぽい仕草を見せる謎の男性は、3人をコンビニへ案内します。「ドアは勝手に開いて、勝手に閉まるから気を付けろ」って、いや、いくら何でも自動ドアの入り方くらいは知ってると思いますが、


「「「うわあぁっ?」」」


 知らなかったッ!?

 

 


 ココノツたちがおそるおそる、人生初のコンビニへ一歩足を踏み入れた瞬間、


「いらッしゃーーーーせッ!!」


 スーツの方、すっごい営業スマイルに変貌しました。急にウェルカム。

 彼の名前は、紅豊(べに・ゆたか)
「コンビニエンスストアという、完成されたあまりにも美い文化を伝えるために、この田舎にやってきたッ!!(背景ミラーボール)」んだそうな。コンビニ「タウンズマートかしが浜店」の店長さんだそうな。

「以後・シクヨロッ!!」

 うんまぁ、変人ですね。
 新キャラですもんね。

 

 

コ「すげぇ、コンビニだ……」
サ「あったかい……」
豆「漫画があんなに……」

 早速にカルチャーショックを受ける3人。
 それにしても、この紅豊さん、「駄菓子屋など時代錯誤」と断言してます。向かいの駄菓子屋を潰すつもりみたいですよ。これはいよいよピンチ。


コ「ちょっ、ちょちょちょいちょいちょいっ、それは困るっ!!」

 駄菓子屋の危機をやっと思い出し、必死に抵抗しようとするココノツ。
 一方、ココノツ少年こそが向かいの駄菓子屋の関係者だという事実を知り、「だったら、自分の目で現実を見るが良い…」と強気な豊さんです。

 自慢のコンビニの案内・解説が始まりました。


「漫画や各種雑誌を取り揃えている書籍コーナーッ!」

「日用品や文房具、調味料などの食料品ッ!」

「お茶やお酒、ジュースに炭酸飲料ッ!」

「バリエーション豊かな総菜、弁当の数々ッ!」

「コピー機ッ! ファックスッ! ATMッ! 愛想の良い店員たち……ッ!」


「とにかくッ! すべてッ! なんでも揃っているッ!!」

 

 紅豊さん、怒涛のコンビニ推し。

サ「確かに、すげぇ……」
豆「エッチな、本も……」

 これは確かに、駄菓子屋には勝ち目がなさそうです。
 そして、「うちの自慢のお菓子コーナーも、是非観て頂こうかなッ……!?」と更なる大物感を醸し出す豊さん。

 この品揃えの上に、お菓子関連まで上を行かれては……、

 駄菓子屋の未来は、ありません。

 

 

 

「これがッ!!」

「世界最高級の食材とッ!」

「一流パティシエに作らせたッ!」

「タウンズマートかしが浜店特設ッ!」


「スペッッシャル・スウィーツコーナーだ……ッ!!」


「by豊・紅……!」

 

 


 色とりどりのスイーツが、ケース内に陳列されています。

 素朴で奇を衒わず、だからこそ美味しいのであろうプリン。
 角切りマンゴーや縦切りイチゴが乗ったムース。
 シック且つ華やかな見た目にこだわったホールケーキ。


 高級感溢れる装いで、彼らは告げています。

 シカダ駄菓子は、終わったのだと。

 

 

 

 だが。

 しかし。


 ココノツの瞳は、ある情報を捉えました。

 サヤ師がついつい感動してしまい、駄菓子屋の勝ち目のなさを消費者目線で突きつけて来ても、キザスーツに勝ち誇られても、彼の心はブレません。


サヤ「ココノツ……」
豊「どうした? 言葉も出ないかい?」

 しばし瞑目し、考察を巡らせて、


「豊さん……」


 ちょと、言いづらそうに、

 


「これ売れないですよ? 高すぎる」

 


 素直に、ストレートに。
 そう指摘しました。

 ちなみにプリンは500円、ムースは600円、ホールケーキは3500円です。確かに、コンビニ的にはかなり高いですね。


 反論など思ってもみなかったのか、食い下がる豊さん。
 一方のココノツは、事実を告げるのみといった風情で、何の屈託もなく解説します。

「たぶんコンビニに来る人って、もっと安い方が喜ぶと思うんです。手軽で安い物。例えば……、」

 ポッケをまさぐって、「マルカワ マーブルフーセンガム オレンジ」を取り出して、


「こういう、10円程度で買える、駄菓子とかっ」


 アドバイスまでしてます。
 いいのか。

「こういう物だったら子どもだけじゃなく、コンビニに立ち寄ってくれたお客さんが、気軽に買ってくれると思うんです」

 

 完璧だと思っていた我が店の戦略を、あっさりとひっくり返された形の紅豊。

 

(なるほどッ、確かにイィィ…………ッ!!)
 ズギュウウウン。

 

 伝説のキスシーンみたいなオノマトペを伴って、心を打たれました。

 

 

サ「……いいのかよ?」
コ「え?」
サ「だってコンビニに駄菓子置かれたら……!」
コ「あっ!? ヤバい……」


 そうです。

 その通りなのです。
 ここでコンビニに塩を送っても、ココノツには何のメリットもないのです。打ちのめされたフリでもしながら、心の中でほくそ笑んでいれば良いのです。そうすれば、コンビニの間違った戦略の間をぬって、駄菓子屋の利益を上げられたかもしれません。

 

豊(だのにコイツ、それを一切恐れずに……ッ!!)

 

(なんっと気高き少年…………ッ!!)

 

 時代錯誤の骨董品だと捉えていた、向かいの駄菓子屋。
 その後継者に、商売人として、人間としての誇りを見た豊さんは、

(これからは向き合おう。良きライバルとして……ッ)

コ「え、なに泣いてんすか……?」
豊「泣いてない。泣いてなどいないッ!!

 感涙でしたとさ。

 

 

 

 

 

 後日、入院中の父に事件の報告をしながら、夕暮れの川沿いを歩くココノツ。

『コンビニ、だと……? チェック(エロ本の)はしたのか……?』
「一応」
『そうか。男は、あれ(エロ本)に弱いからな……』
「え? うん」
『いいか、無理はするなよ(エロ本的に)……』
「え? 何の話?」

 終始エロ本の話しかしないヨウさんは、とりあえず元気そうです。なにより。

 

 それにしても、向かいのコンビニは賑わっています。
 駄菓子屋は相変わらず火の車だというのに、やはりアドバイスなどせずに住み分けを目指すべきだったのでしょうか。

「ただいまー。って、誰もいな


「遅いぞッ、駄菓子屋の少年ッ!!」


「な、何してんすかっ!?」


「客が来たらまず「いらっしゃいませ」だろうがッ!!」


「す、すみません……」


 ココノツくん、あなたは間違ってない。
 大人が正しいとは限らない。

 

 

 


 さて、シカダ駄菓子にてココノツの帰りを待っていたのは、元気な変態・紅豊さん。ココノツに相談があるそうですが、嫌な予感しかしませんね。変態は遠くから眺めるに限りますよね。
 帰ってきて欲しい変態も、いますけどね。


 座敷コーナーで向かい合う、駄菓子屋の長とコンビニの店長です。

「あの、相談って……?」
「単刀直入に言おう。ココノツッ!! ……うちで働かないか

 おぉ、引き抜きですか。
 ヘッドハンティングってやつですか。
 店長さん、ココノツの商才に期待してるんですね。

 

 コンビニ愛を語りつつ、ココノツの説得にかかる豊さんです。

「どうだねッ!?」
「どうって言われても……。あのですね、僕は絶対駄菓子屋を残さなきゃいけない
「時給は850円だ」
「はっ、ぴゃく……!?」

 まぁ基本ですね。
 今より待遇の悪い職場に移りたい、という人は基本的にいませんから、引き抜くのであれば好待遇を用意するでしょう。

 あ、テロップが流れました。「この町の平均時給は750円」だそうです。平均でこれなら、かなり奮発してると思われますね。

 


 数字を前にして揺れるココノツでしたが、

「いや……。そうじゃなくて、僕は……」

 そう、お金の問題ではありません。
 このシカダ駄菓子で、彼女を待つと決めたのですから。

 

 

 彼を動かすものは金銭ではないと知った豊さんは、すぐに趣向を変えてきます。あらかじめ作戦を練っていますね。さすが大人。
「ならば」と言いつつ、机に置いたアタッシュケース。

豊「キミは……、スケベな物は好きか……?」

 商売敵の言葉に、反応してしまうココノツです。何度でも言いますが、ココノツくん、君は間違ってないよー。健全ですよー。


「ここには、ちょいエロな本や雑誌がある……。これらは、人前で買うにはあまりにリスキィ……」
「それが、なんだって言うんですか……!?」

 頬に汗を垂らしながら、低い声で問うココノツ。対するは、「もう分かっているのろう?」とでも言いたげな、大人の余裕漂う豊さん。


「それがクルーになれば、誰にも見られず買えると言ったら……?」
「買えるん……、ですか……ッ!?」

 西日で影を落としながら、もう画風すら変わっちゃってるココノツ。対するは、満を持したように机上に差し出された、二冊の雑誌。

 蠱惑的な女性が、表紙にちりばめられた文字が、彼の目に映ります。


「表紙&巻頭グラビア」。

「ついに解禁!! あなただけの108のハンズフリー特集」。

「実録!! 委員長の秘密」。

「身体測定は突然に」。


 ショートカットで物憂げな女性が、アレを殺すと噂される類のセーターを着用し、双丘のふくらみを形作る縦線を強調しつつ、表情を隠す黒縁眼鏡の向こうから、こちらへ視線を投げかけています。

 海と空を背景に、スレンダー且つ豊満な女性が、きわどいビキニの結び目を強調しつつ、長い金色の髪をかき上げながら、やっぱりこちらへ視線を投げかけています。

 

 


「手に取るがいい…………」

 

 


 ココノツの耳朶を打つ、悪魔の囁き。

 

「しかし、その瞬間キミは、うちのクルーになることを認めたと見做す」

 

「決断するんだ……」

 

 


 まっすぐに、ココノツを見つめる紅豊。伝えたいことは、もはやありません。彼はただ、待っていれば良いのですから。

 鹿田ココノツが、闇に堕ちるまで……

 

 

 

 


(僕は…………、どうすればいい……)


 机に置かれた二冊の雑誌から、目を離せないココノツ。飛び込んでくる文字と、女性の肉体と視線とが、彼の中の、抗えない何かを突き動かしてきます。

 震える右手は、本人すらも無意識に、本へ伸びて――――

 

 

 

 

 

 夏と。

 


 彼女と。

 

 

 

 


 その拳を、

 

 握りしめました。

 

 

「僕の求めているスケベは……、そんなもんじゃありません」


「そしてそれは、」


「自分の手で、つかみ取ります」

 

 余裕の笑みを含めた商売敵に、そう宣言しました。

 

 

 

 

「ふん……。なるほど」

 力強い言葉と決意を叩きつけられ、少々動じる豊さん。しかし表情には出さず、

「こうなったら最後の手段だ……」

 掲げた手には、更にもう一冊の雑誌が。


 ま。

 さ。

 か。


 18禁…………ッ!?

 

 


 豊さん、それはマズイっ。
 いくら何でもね、大人としてやっちゃぁいけねぇコトってもんがありますぜ。

 子どもはね、当然、歳を重ねます。その中で、そのどこかではね、そういった本を手にすることだってあるでしょう。それが男ってもんです。


 ただ、それは、大人に導ける類の領域じゃぁないのです。

 男が、男たちが、男たちの中で、大人への扉を開くべきなんじゃぁねぇですかい?
その時が来るまで、然るべき年齢に達するまではね、大きく道を外さない程度に、温かく見守っている、それが大人の立つべき瀬ってもんじゃーありやせんか?

 


 禁断の雑誌を開き、ココノツに渡す豊さん。

「うちの店が載っている求人情報誌だ」

 あ、そうでしたか。
 期待したヒダマルが馬鹿でしたか。っていうか期待してましたか。


豊「見た人が来たくなりまくるように、クルーみんなで作ったんだッ! 働きたくなるだろぉ!?」

 コンビニクルーが勢揃いしてはっちゃけてる写真には、「笑顔の絶えない職場」と書かれています。最も胡散臭いフレーズですね。ココノツ、一気に引いてます。クールダウンです。


豊「ちょっと一人恥ずかしかったのか、ノリ切れてない子もいるけどぉ。きっと、打ち解けていくよなぁーっ」

 楽観姿勢な豊さんですが、確かに写真の後ろの方にいますね、目立たない感じの女性が。
 ぼさぼさの頭と眼鏡ですが、この風貌、どこかで見た記憶が……

 

ココノツ(分かるよ、そのノリ切れてない感じ……。たぶん打ち解けないよ……)

 名前も知らない女性の今後を心配するココノツくんでした。

 

 


 その頃、駄菓子屋の前では。

 キャリーケースを重そうに引きつつ、ぼさぼさ頭の女性がふらふらと、力ない猫背で歩みを進めて、

 あ、コケた。

 

 

 

 

 

 OP・EDにはとっくに登場しているキャラが出てきました。
 町を去ったほたるさんの代わりにか、はたまた入院中のヨウさんの代わりか、また濃いのが来ましたね。
 コンビニの危機は去ってはいない訳ですが、敵と言うより良きライバルみたいな立ち位置でちょっと安心。

 それにしても、新キャラ・紅豊さんの特徴的な瞳ですよ。あの色、あのぐるぐる、どこかあの人に似ています……


 あと、ちょいエロ雑誌を断ったココノツくんは漢を見せましたね。あの年齢ですからね、本来なら喉から手が出るはずですよ。うん、えらい。
 女性のみなさま、あのセーターが嫌いな男はいませんからね(たぶん)。あと、男を落とすにはカメラ目線ですからね(これは本当。ヒダマル調べ)。


 次回、「尾張ハジメとチョコボールと……」。
 引き続いて、新キャラが出ます。