ヒダマルのアニメ日記。

アニオタ・元保育士・隠れアスペルガーと、三拍子揃ったヒダマルがお送りするアニメ感想ブログ。アニメ関連の雑記や分析なんかもチラホラ。毎日午後8時に更新予定です。

『スロウスタート』 第十話「サメのいとこ」


 ひまりハイツの一室で、お人形遊び中の一ノ瀬花名ちゃん。
 誕生日に貰ったやつですね。たまちゃんの分も預かっているんでしたっけ。


 即興のくまさんコントを繰り広げていると、誰かがチャイムを押しました。玄関を開けると、

大会「花名ちゃん……っ」
花名「どど、どうしたんですか。そのカッコは……」

 えぐえぐ泣いてる万年大会さんが。
 スウェットではなくお洒落な洋服姿ですが、ちょっと乱れています。色々と見えちゃってます。どうしたことか。


大会「……え」
花名「……え?」

 

「栄依子さんがあぁぁぁぁーーーーッ!!」

 

 今回の事件は、大会お姉さんの持ち込みみたいです。

 

 

 

いもうとのカレー

 花名ちゃんの部屋に上げてもらい、着衣の乱れも整えて、落ち着いた大会さん。栄依子さんと大会さんの間に何があったのかというと、

大会「それが、洋服のことで……」

 

 

 

 つい先ほどの大会さんは、自室の姿見と睨めっこしていました。服の裾をスカートの中に入れてみたり、出してみたり。

大(私は今、人生の岐路に立たされている……っ!)

 どっちでも可愛いんですが、かなり悩んでいます。
 こんな時は、ファッションに詳しいあの子に頼りましょう。

 

 緊張しつつ、栄依子さんに連絡。開口一番でアドバイスを求めますが、

大「栄依子さんっ! 中だろうか、外に出すべきだろうかっ!?

 大会さん落ち着いて。
 それじゃ何か卑猥な文章になってますから。ヒダマルのグーグルドセンスへの道がまた遠ざかりますから。勘弁して。

 

 服の悩みを伝えたものの、「どちらでも平気」とのこと。栄依子さんが適当言ってるのではなく、実際どっちも可愛いんです。

大「それじゃ困るんだっ! 君が決めてくれ栄依子さんっ、中入れか、外出しかぁーーっ!!」
栄『とにかく、大会さんの好きにするのが一番ですよ』

大「ええっ、でも、」
栄『それじゃあ失礼しまーす』


大「待ってくれ! 中か、外かっ!!」


「栄依子さーーーーん!!」

 

 

 

 ……かくかくしかじかで、今に至ると。

 栄依子に妙な電話をしてしまったと反省する大会お姉さんですが、「このコーディネートだけは失敗できない」そうな。彼氏でも出来たんですかね。


大「実は……。予備校の夏期講習に申し込んでみようと思って。今日はその書類を頂戴しに……」
花「えっ! すごい、すごいです大会さんっ!」

 この子は、何でも自分のことみたいに共感してくれます。コンビニにも行けなかった数か月前と比べれば、大きな進歩ですよね。

 

 

 前に進んでいる大会お姉さんの背中を見て、足踏みしているだけの己を顧みる花名ちゃん。

花「言わなきゃいけないって、思ってるんです……。隠したままじゃ、良くないって」
大「シャツの裾をかッ!?」
花「ちがいますっ!」

 花名ちゃんの悩みは「浪人してて実は一個上」である事実を友達に隠していることですね。服の裾とは一切の関係がございませんね。

 

 

 花名ちゃんが「中か外か論争」に巻き込まれていた所、たわわな従姉妹・志温さんがやってきました。
 年長さんに聞いてみることにしますが、結局「どっちも可愛い」に着地。麦わら帽子と向日葵をプラスして、「夏の乙女」な感じに仕上がります。おちょくられてます。

 大会さん、困った。

 

 

 その時、
 一ノ瀬家のチャイムが、三度鳴り響いて。

 玄関を開けた先には、


「はい。栄依子でーす」


 メシアが来たりました。

 

 

 

 


 栄依子さんの指揮により、一発でケリが付いた「中か外か論争」。この組み合わせだと、インした方がバランス良いそうです。
 一家にひとり、栄依子さん。


 問題が片付いたところで、志温さんはみんなを夕食に誘いました。

大「おお、いいのですかっ?」
栄「食べた~い! ですけど……。今日は妹がカレーを作るって言ってたので……」

 妹といえば、光希さんですね。お姉さん思いの光希さん。妹汁の光希さん。さっきまで一緒にいたそうですし、仲いいですねこの姉妹は。


大「カレーなら仕方がないな~」
花「カレーだもんねっ」
志「カレーだものね」
栄「私的には、妹の手作りの方がポイントだったんですけど……」

大「妹さんの手作りカレー、美味しいんでしょうなぁ~」
花「食べたいなぁ~」
志「食べたいわね~」

栄「完全にカレーに持って行かれてる……」

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 〈公式サイトより引用〉Ⓒ篤見惟唯子・芳文社/スロウスタート製作委員会

 

 


 という訳で、救世主さんはお暇します。
 アパート前で二人きりになった花名ちゃんに、栄依子さんはプレゼントを渡しました。

 開けてみると、手作りブローチ。栄依子さんの秘密の趣味は、アクセサリー作りですからね。
「この間、話聞いてくれたお礼」だそうです。花名ちゃんをイメージしてこさえたのだとか。

 確かに、この子は四葉っぽい。

 

 

 


 学校で、榎並先生と鉢合わせた花名。
 運の良いことに、「一本だけなら奢ってやる」と連れアイスのお誘いを受けました。

榎並「くれぐれも他の奴等には言うなよ。絶対うるさいから……

 うるさそうですね。
 たまちゃんはグイグイ来ますし、栄依子さんはここぞとばかりに絡んできますし、冠ちゃんはもれなく付いてきますし。

 


 お気に入りのアイス「バナナチョコミントハワイアン」を買った榎並先生。花名ちゃんのはチョコミントかな? いや、イチゴ?

 アイスを食べながら、浪人についての悩みを話す花名ちゃん。


花「最初は、浪人してるって馬鹿にされる、からかわれる。そういうのが怖かったんです。でも今は……、」

「関係が変わるのが、怖い……。です」


 思う所を、素直に言葉に乗せる花名ちゃん。こういう所は才能でしょうかね。
 先生のコメントもまた、素直です。

榎並「傍から見てる分には、話しても話さなくても変わらないと思うぞ。お前等は」

「ま。あまり考えすぎるな」

 素直で、シンプルです。下手の考え休むに似たり。

 

 

 

 教室に入ると、

た「花名ちゃわ~んっ! おはよーですよー!」
冠「ちゃわん。おはよう」
栄「おはよう」

 友人たちが出迎えてくれました。
 今日も今日とてどうでもいい会話を流してます。どこに着地するか分からない即興コントの如く。


栄「そういえば、花名」

 

 そんな日常の中で。

 

栄「志温さんに聞いたんだけど、」

 

 唐突に。

 

 

「浪人してるんだってね」

 

 

 

 

サメのいとこ


花名(……どうして…………?)


た「浪人?」
冠「流れ流れて浮浪人」
栄「そっちの浪人じゃないから」


花名(私……、わたし…………)


 突然の一言に、頭が回らない花名ちゃん。
 いつか言おうとしていたことが、どうして志温さんの口から漏れているのでしょう。


栄「あれ、違ってた? 志温さんさんから、「去年就職できなくて浪人中なのよ~」って……

 あ、
 花名ちゃんじゃなくって。
 志温さんの方か。


 ……、

 志温さんの方がっ!?

 

 

花「ええぇっ!? 志温ちゃんが浪人っ!?」
栄「うん。就職浪人って」

 初耳です。
 っていうか栄依子さん、あなた、

た「身内が知らない情報を聞き出すとかぁ、コミュ力ゲージカンストしてませんかぁ?」

 その通りです。
 ちょっと分けて欲しいです。

 

 

 


志温「そうよ? 就職浪人中。言ってなかったっけ」

 志温さんの事情をまったく知らなかった花名ちゃん。本人に訊ねてみると、あっけらかんと答えてくれました。
 特に隠していた訳ではなさそうです。

 まぁこの方はどこまでが天然か判然としない謎キャラですが。『キルミ―ベイベー』のあぎりさんみたいな。

 

 


志「なんだかカレーが食べたくなっちゃって」
花「やっぱりカレーだよねっ」
志「カレーよね」

 前世はカレーと結ばれてたみたいな会話をするお二人。夕食は志温さんのカレーです。

 

(志温ちゃんはこれからどうするのかな……。管理人、続けてくれるのかな……)

 

 思いがけず、彼女の秘密(?)を知った花名ちゃん。これまでの日常が続くのかどうか、不安に感じてしまいます。

「あの、志温ちゃん……。今日、志温ちゃんの部屋で泊まっても、いい……?」

 今日はなんだか、近くにいたい。
 そんな気分なのでした。

 

 

 花名の申し出にウキウキな志温さん。
 実は彼女が引っ越すことになった時から、布団やらパジャマお風呂で遊べる玩具やら色々と用意していたそうです。

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〈公式サイトより引用〉Ⓒ篤見惟唯子・芳文社/スロウスタート製作委員会

 

 志温さん、高校生をなんだと思ってるんでしょう。水鉄砲て。

 


 パジャマはというと、

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〈公式サイトより引用〉Ⓒ篤見惟唯子・芳文社/スロウスタート製作委員会

 

 これは寝袋です。むしろ着ぐるみです。


志「思った通りーっ! すっごくかわいいわっ!」
花「か、かわいいのっ? これ、かわいいのっ!?」

 

 

 

 

 布団の中から、ベッドの上の志温ちゃんに話しかけるサメ。
 彼女が管理人を続けるのか、それとも就職先を探すのか、気になってしまうのです。

 

志「正直言うとね……、悩み中」

 


「最初はね。大学のお友達はみんな就職しちゃって、こんなふうに家の仕事を手伝ってるのは私だけで。……なんだか置いて行かれたみたいで、不安だった」


「でもね」


「管理人として、みんなに気持ちよく過ごしてもらえるように、共用部を掃除したり、庭の手入れをしたり。昔からそういうことをするのは好きだったし、自分に合ってるなって思うようになったの」


「もちろん、就職出来たら、その先は色んな出会いや発見があると思う」

 


「でも、」

 

 

「今の管理人としての自分も、好きだなぁって」

 

 

 

 

 


 おたふく風邪のせいで浪人して、世界中から取り残されたみたいに不安だった頃。


 彼女は、花名の好きな豆腐料理でもてなしてくれました。

 長い髪を、切り揃えてくれました(失敗して、ショートカットになりました。褒めてくれました)。

 受験勉強をしていると、夜食を作って応援してくれました。

 机で寝ていると、毛布を掛けてくれました。

 

 

 


 ぎしり。

 志温さんのベッドに、顔を乗せるサメ。


「私ね……」

 

「志温ちゃんが管理人で、本当によかった……」

 

 

 

 

 

あとがき。

 志温さんも浪人経験者だったんですね。
 花名ちゃん、大会さん、志温さんと、このアパートは浪人が集う場所ですね。浪人ハイツですね。

 自分のことで手いっぱいで、志温さんの事を考えていなかったと悩んでいた花名ちゃんでしたが。
 就職が決まらず不安な中、管理人の仕事を続けた先に、あんな言葉をかけられたら、それはそれは嬉しいでしょう。

 人が人を幸せにするには、共感と言葉がポイントなのかもしれません。


 それと栄依子さん。
 そのコミュ力をヒダマルに分け与えてください。どうか。この通り。