『宇宙戦艦ティラミス』 第七話「LOST MEMORY/TRAGEDY IN THE LIQUID ROOM」


 生き別れた兄、イスズ・イチノセと再会したスバル。

「俺と一緒に来るんだ、スバル。お前の望む環境が、こちらには揃っている」

 ティラミスを降りる覚悟を決めていたスバルだが、彼は本当に仲間たちと決別してしまうのか……!?

 

 

LOST MEMORY

 

 突然の再会、そして敵勢力への誘いに、困惑を隠せないスバル。
 イスズは彼の逡巡を無視し、「時間だ」と告げる。


「フィフスノートの叡智によって生まれた俺の機体……、ケリュケイオンだ」


 イスズの背後、窓から広がる宇宙空間に現れたのは、赤く巨大な人型戦闘機。
 人類の科学技術を超越した存在は、スバルに決断を迫るかのように、発光する視認装置をうごめかせた。

 


 両手を広げ、有無を言わさぬ調子で語り続けるイスズだったが、

「詳しい話はコックピットで話そう。お前には話して…………って、あれ?


 ふと、あることに気付いたのだった。

 

 

「ケリュケイオンの鍵が無いッ!!」

 

 イスズお兄ちゃん、超大事なモノを紛失していました。

 


 すぐさま背を向け、荷物をごそごそし始めます。

「やばい」とぶつぶつ呟いてます。

 さっきまでの威厳、どこへやら。


「イ、イスズ兄さん……?」
「やばい……、あぁ、やばい。あれがないとやばいぞ」
「やばいって、何がやばいの……?」
「鍵が無いの。なんでかなぁ……、絶対おかしい。お前見んかった? これくらいの小さいやつ」

 指で「これくらい」を作って、今の今まで生き別れてた弟に訊ねるお兄ちゃん。スバルが知ってる訳ねぇ。

 

 

「あぁ~、じゃあもう絶対泥棒だなっ! 泥棒に盗まれたっ。はい、ケリュケイオンの鍵が盗まれた絶対にぃ~~!!

 頭をかかえるイスズ兄ちゃんに、


(すぐ絶対って言うな……)


 クールな感慨を持つスバルくんでした。

 

 


「もうちょっと探そうよ……。内ポケットとかさぁ、鞄の中だってまだ……」

「泥棒に盗まれた説」を信じて疑わない兄に近寄り、鍵の捜索を手伝うスバル。うん、見てられなくなりましたね。

 しかし、


「あっ! そこはもう見た見た見たってばぁ!」

「誰のせいでこんなことになってんだ」とツッコみたくなる調子で、スバルのがさごそにケチをつけるイスズさん。

f:id:hidamaru:20180520213355j:plain

〈アニメ『宇宙戦艦ティラミス』公式サイトより引用 © 宮川サトシ 伊藤亰・新潮社/「宇宙戦艦ティラミス」製作委員会〉

 


「もうゼッッタイ! 絶対どろぼ」

 

 ちゃり。


 兄の眼前に、車のキーっぽいアイテムを差し出すスバル。


「黒い小さいのって……、これじゃなくて? 鞄の底にあったよ?」
「おぉっ、これだ! いやぁ、やはりそこにあったか。しかし大したものだ。いやぁ、スバルは昔から探し物の名人だったからな」


 うぅん、これまでのやり取りを見ていた限りでは……、

 スバルが名人っていうか……、

 

 イスズ兄ちゃんが天然なだけです。

 

 


 幸いにも泥棒されてなかった鍵を使い、ケリュケイオンに乗り込んだイスズとスバル。

 遠ざかるティラミスと別れを告げ、「独立宇宙要塞メトゥス=ゲルメン」へ到着したのだった……。

 

 

TRAGEDY IN THE LIQUID ROOM

 パイロットとのシンクロナイズ完了。

 脳波、正常です。


「どうだスバル。新しいコックピットの居心地は」
「イスズ兄さん……」

 メトゥス=ゲルメンにて、新型コックピットに試乗するスバル。
 周囲では、イスズをはじめとるすパイロット仲間が見守っています。

 


 スバルは、「ユニバース感覚」に目覚めた選ばれし者。

 その能力を最大限に引き出すには、デュランダルのコックピットをアップデートする必要があるのだとか。


 特殊な液体をコックピット内に満たし、パイロットの脳波を直接機体へ送るシステムらしいですが……、

 

 まんまエヴァですね。

 

 この液体、LCLですよね?

 肺まで取り込むことで酸素を供給してくれるんですよね?

 

 

 さっそく、特殊な液体が投入されますが……、


「待って待ってムリムリムリムリムリッ!! これ怖いってイスズ兄さんッ!!」

  きわめて常識的な反応を示すスバルくん。

f:id:hidamaru:20180520213101j:plain

〈アニメ『宇宙戦艦ティラミス』公式サイトより引用 © 宮川サトシ 伊藤亰・新潮社/「宇宙戦艦ティラミス」製作委員会〉


「洗面所かどこかで顔だけでも練習しないと無理だよこれぇ!!」

 きわめて常識的な提案を出すスバルくん。


「ばか言え! もう一時間もやってるんだぞ! グッと飲み込むんだよ、グッと!!」

 外見に似合わない根性論を吐くイスズさん。

 


 手本を見せるため、仲間の一人が一肌脱ぐことになりました。

 画像の中の、左から二番目の男性です。

f:id:hidamaru:20180520212435j:plain

〈アニメ『宇宙戦艦ティラミス』公式サイトより引用 © 宮川サトシ 伊藤亰・新潮社/「宇宙戦艦ティラミス」製作委員会〉

 

 彼がパンイチになり、スバルが入っていた液体の中へ。
 すると、


『おい、スバルとか言ったな……』
「!?」
『へっへ。こんなもん風呂みたいなもんだろ……』
「水中なのに、声が……!?」


 おお、本当にユニバース感覚持ちでした。
 ということは、ここのパイロットは全員が陰毛とお喋りできるのでしょうか。

 

 


 手本を見たことですし、スバルも再び液体の中へ入りますが、

 

 さっきの方が残したなんか色々なモノが、不純物として浮いてます。

 濁ってます。縮れ毛も見えます。


 コレを肺の奥まで入れるとか、やっぱり無理なスバルくんでしたとさ。

 

 

あとがき。

 ティラミスとの別れにもうちょっと葛藤があるかと思いきや、意外とアッサリ兄の誘いに乗りましたね。
 そもそもパイロットを辞めるつもりでしたし、渡りに船と言えば船だったか。


 そして、イスズお兄ちゃん。

 

 想像通りの残念属性キャラでした。

 

 櫻井孝宏さんの「鍵が無いの」はクセになりますね。