ヒダマルのアニメ日記。

アニオタ・元保育士・隠れアスペルガーと、三拍子揃ったヒダマルがお送りするアニメ感想ブログ。アニメ関連の雑記や分析なんかもチラホラ。毎日午後8時に更新予定です。

『SAO オルタナティブ ガンゲイル・オンライン』 第十二話「拍手」その①


「レンちゃん」

「なあに? ピトさん」

「SJ2に参加してくれて本当にありがとう。こんなに追い詰められたのはレンちゃんのおかげ! 滾る勝負ができて本当に嬉しいわぁ……」

「私はピトさんのおかげで、胃が痛くなる思いをすることになったよ……」

 

 

「あらぁ? でも三位入賞するんだからいいじゃない。前回優勝、今回三位。立派なもんよ」

「いやいや、三位はピトさんにあげるよ」

「んー、いらないわね。私は優勝しか必要ないの。……というより、優勝も必要ない。欲しいのは、このバトルロイヤルを生き残ること! ただそれだけ」

 

 

「生き残るって、……ゲームなんだから別に死んだっていいじゃないですか」

「そういうことじゃなくてぇ」

「じゃあ、どういうことか教えてください。殺した後だと聞けないし」

「言っても分からないと思うけど。……“ゲームに本気で命を懸けてる”、みたいな」

 


「ゲームに命を懸ける……。例の『ソードアート・オンライン』みたいにですか? でもそれって……、」

 

「……それって?」

 


「すっごくバカげてますよね! あんな伝説級のクソゲーを遊ばなくて済んで、本当によかったぁ!」

 

 

 

 互いの武器は、ナイフとフォトンソード。

 まともに戦っては、まず勝てません。
 そのため、レンは相手の隙をうかがっていました。
 相手が動揺し、本気の攻撃を仕掛ける瞬間を。

 

 一瞬で間を詰めたレンは、ピトの左大腿動脈を切りながら股をくぐり、返す刀で左頸動脈を裂き、

 殴られてぶっとばされました。

 

 

 

 

諦めないで。

「やられたわー。ヒットポイントもう二割しか残ってないわー」

 動脈を二本も断たれて、まだ二割もHPを残す魔王。化け物です。


 落ちていたP90を拾うと、「じゃあせめて、愛銃で死なせてあげる」とレンに向け、止めを刺そうとしました。

(もう、ダメだ……っ!)

 いよいよ退場を覚悟したレン。
 しかし、


「諦めないで!」

(ピーちゃん……?)

 

「よく見て!」

(何を……)

 

「よく見て!」

 


(……、ない)


(バレットラインが、見えないっ!!)

 


 GGOの補助システム、バレットライン。
「今からここに弾が飛んで来ますよ」と教えてくれる、防御・回避のためのアシスト。

 それが、見えないということは……、

 


 レンに向け、引き金を引いたピトフーイの腕の中で、


「レンちゃんは……、ボクが守るよ!」


 ピーちゃんは銃身破裂を起こし、廃銃となりました。

 レンを、守りました。

 

 

 

愛している。

 破裂のダメージを受けるピトへ、今度こそ屠ろうとダッシュし、攻撃を仕掛けるレン。

 しかし、咄嗟の巴投げで受け流されます。
 どんだけ強いんでしょうこのひと。

 

 

 右腕一本で吊るされ、身動きが取れないレン。

 エムに手を縛られ、捕虜にされたフカ。


 もはや勝負になりません。

 

 


 エムに銃を借り、フカ次郎へ向けるピト。
 銃声を聞き、仲間のリタイアを覚悟したレンですが、


 膝を折ったのは、エムでした。


「な、なにやってんのピトさんっ!?」
「そこのエム男君は裏切者なの。さっき、そっちの相棒ちゃんがハンヴィーで迫ってること知ってたのよ」

 前回、フカ次郎の接近をピトに気付かせないためにワザとエンジン音を立てて、無用な移動をしたのでした。


 ゲーム中は、ピトの為に全力を出すと宣言していた壁ドンイケメン、阿僧祇豪志。
 しかし、情を捨て去ることは出来なかったのです。

 

 

「反論はあるかい、被告人?」
「ない」
「最後に何か言うことは?」
「愛している」
「知ってる。でもゲームに愛は持ち込み禁止」

 ピトフーイの撃った弾は、エムの眉間に埋まりました。

 

 

 

殺す。

「なんてことすんのピトさん! 信じられないこの鬼! 悪魔! 魔王!」
「あら、魔王は悪くないわね」

 ピトさん、レンの魔王呼ばわりに本気で嬉しそうな顔をして、シューベルトの『魔王』を高らかに歌い上げました。

「ちょ、ピトさん! 拍手したいから手を放して!」
「あっははぁ! その手には乗らないよ!」


 レンとピトが、ちょっと呑気な会話をしている隙に。
 命拾いした相棒・フカ次郎が動きました。

 

 

 両手を後頭部に持って行き、ナイフを削ったかんざしで、ダクトテープを切ったのです。
 グリップを抜き、ピトに突撃。


 気付いたピトは拳銃を発砲しますが、

「まだまだぁ!」

 そこはタフなフカ次郎、気合で突き抜けます。

 

 

 ピトフーイは感嘆の声を漏らしながら、フカの相棒・レンを盾にしました。


 怯むフカ次郎ですが、

 

「切れ! 蹴れ!」


「あいよっ!」

 

 相棒の短い命令を瞬時に理解し、ナイフを横に薙ぎました。

 

 

 切ったのは、レンの両腕。


 蹴ったのは、レンの背中。

 

 


(殺す……!)


(殺す……!)


(ピトさんを殺す……!)

 

 それだけの想いで。

 レンは、ピトフーイの喉に、噛みつきました。

 

 

 

死にませんよ。

「レンちゃん……。やっぱり……、あなたが……、私の……。私……、ここで……!」

「死にませんよ!」

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「これはゲームだから。GGOだから! ここでは死ぬけど、リアルのピトさんは、死んだりなんかしない!」

 

 

「エムさんから聞きました。SJで死んだら、ピトさんのリアルも死ぬ気だって」

「あの、馬鹿……」

「約束。覚えてますよね?」

 

 

私たちはいつか、本気で勝負をして、私が負けたら、レンちゃんにリアルで会う! 女の約束だよ?」

 

 

「金打……」

「守ってください……、ね!」

 

 叫ぶと、再び喉笛に食らいつき、

 ピトのヒットポイントを、完全にゼロにしました。

 

 

 

優勝と怒号。

 ピトを殺し、彼女を救ったレン。

 静けさを取り戻したGGOの赤い世界に、銃声が轟きました。


 草原を横切った銃弾は、レンとフカ次郎のHPをあっさりゼロにして、【Dead】マーカーを点灯させました。

 


 最後に立っていたのは、全身プロテクター装備の六人。

 これまで散々逃げ回ってきた、《T-S》。

 

 漁夫の利で優勝をかっさらった彼らに対し、酒場は怒号に包まれましたとさ。

 

 

 

まとめ。

 最終回の前半、最後の戦いでした。

 いやー、バトルの展開がうまいですよねぇ。
「一一二三の法則」ですねぇ。そのためには、キャラと設定と伏線ですかねぇ。料理みたいだ。


 今回も前後編、次はBパートのエピローグ的お話です。

 お絵描き楽しいな☆