房野きららはシンデレラに憧れる。 『ゲゲゲの鬼太郎』第十五話「ずんべら霊形手術」


 犬山なまの同級生、房野きらら。

 学友から軽んじられ、宅配を受け取れば驚愕され、近所の芸能人・ユウスケくんには近づけず、小学生には「妖怪女」と揶揄される日々。

 付いたあだ名は、ブサノ。

 

 

人は見た目が、下には下が。

 可愛さに憧れて写真を加工したり、フリルたっぷりな服が好きだったり、しかも名前が「きらら」なきららちゃん、見てられん。

 安定の世知辛さだなぁ鬼太郎。


 まぁ真面目にフォローすると、下には下がいくらでもいるし、声はかわいいんだからマシな方ですよ。

 どっちみち世知辛いな。

 

 しかし。

「美人は三日で飽きる」はたぶん嘘だけど、「むっつりしている不美人に初日は来ない」と心得よ。
「笑った時の顔」がかわいいとは限らないけど、「笑ってる時の顔」はかわいい可能性が高いから、

 笑えばいいと思うよ!

 

 

妖怪ずんべら。

 美を求める人間の願いを聞き届け、「霊形手術」なる術を施す女妖怪・ずんべら。

 きららちゃんは彼女の施術を受け、超絶美少女に生まれ変わります。


 道行く人は振り向き、鏡を見るのが楽しく、芸能界にスカウトされ、ユウスケくんも声をかけてくれました。

「いつも君を見ていたから」すぐに分かったとの言ですが、ホントかいな。

 

 しかし、ずんべらの霊形手術は「顔を剥がしてのっぺら坊になり、死人の顔を貼り付ける」というカラクリだったのです。

 

 

ずんべらの目的。

 事態を知った鬼太郎たちがずんべらの元を訪れ、被害者の顔を元に戻すよう促すと、すんなり顔を返してくれました。
 てっきり「この中から自分の顔を選びなさい」って展開かと……。


 物分かりの良いずんべらを訝しみ、目的を問う鬼太郎。
 ずんべらは「そんなものありはしないよ」と笑みを作ります。

「私はただ、美に狂う女たちがたまらなく愛おしいのさ。その底なしの欲望がね……」

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 やっぱりジョジョの辻彩に似てますね。
 低血圧っぽいトコとか。

 ……美人って、どう描けばいいんだろう。 

 

 

房野きらら、魂の叫び。

 自分の顔を取り戻すことを拒み、逃げ出したきららちゃん。

 そこに現れたユウスケくんは、前の顔の時から彼女が好きだったそうです。ファンレターの暖かみに励まされていたそうです。

 

 しかし、

「あははははははははは!!」

 本来の顔に戻るよう説得する周囲に、きららちゃんは高笑いします。


「勘違いしないでっ!」

「私はあんたのために顔を変えたんじゃない、あんたなんか好きじゃない! あんたの隣にいる私が好きだっただけ! あんたなんか置物と同じ!」

「かわいくなって、初めて世界が動き出したみたいだった……。それまで私は死んでたの!」


「もう、生きながら死ぬのはイヤ!!」

 


 魂の叫びを放った彼女の後ろから、ユウスケくんが抱きしめます。

「辛かったね、きららさん……」

「できることなら、あなたの心を癒してあげたい……」

「きららさんの全てを、受け止めたい……」


 おおぉ……。

 このイケメン、どうやら本気っぽいぞ……?

 でもね、きららちゃんはね、確か中学一年生だったとね、ヒダマルはおもうんだ……。

 

 そして、自分が持っていた幸せに気づいたきららちゃんは、元の顔に戻ったのでした……。

 

 

それから。

 ユウスケくんが見上げる先には、大きな街頭モニター。

 今期大注目の映画で鮮烈なデビューを果たした、見覚えのある顔をした女優が、レッドカーペットでフラッシュに包まれています。


『日本のみなさん、応援よろしくお願いします!』

 


 呆気にとられるユウスケくんと取り巻きたちへ、

 フリルの美少女が振り向いて、


 べ、と舌を出しました。

 

 

まとめ。

 先週の含みを持たせた引きに続いて、今回のラストもどんでん返しでした。
 妖怪の不気味なビジュアルなんかより、よほどゾクリとさせられますね。

 ねずみ男のつぶやき、「人間ってのは業が深いぜ」が染みます。

 

 次回、「潮の怪!海座頭」。

 


ゲゲゲの鬼太郎 第16話予告 「潮の怪!海座頭」